Zero Trust Exchangeでセキュリティとデジタル エクスペリエンスを向上させたColt Technology Services

ゼロトラスト トランスフォーメーションへの扉を開く強力なパートナーシップ

Colt Technology Servicesは、マネージド サービス プロバイダーとして10年以上にわたってZscalerと提携してきました。ハイブリッド ワークをより適切にサポートするために自社のゼロトラスト セキュリティ態勢をさらに強化する必要が生じた際、自然な選択肢となったのがZscaler Zero Trust Exchangeでした。

Coltの最高デジタル情報責任者であるAsh Surti氏は次のように話します。「Zscalerは、セキュリティの強化と運用の効率化を同時に実現します。さらに、クラウドを活用することで、セキュリティを維持したまま従業員に優れたデジタル エクスペリエンスを提供します」

優れたセキュリティとユーザー エクスペリエンスを提供するZscaler

Coltは30年前にロンドンを拠点とする通信会社として設立され、現在ではアジア、ヨーロッパ、米国において2万5,000社以上の組織にネットワーク、音声、データ センター サービスを提供しています。同社は24時間365日体制で世界中の大規模な組織をサポートしており、ほぼすべてのタイム ゾーンをカバーしています。

Coltはそのグローバルな顧客基盤をさらに強化するため、柔軟なハイブリッド ワーク戦略を優先しています。自社のデジタル インフラにクラウドファーストのアプローチを採用することで、5,000人以上の従業員のリモート ワーク エクスペリエンスを簡素化および自動化しました。「従業員がどこでも効率的に働ける環境が整えば、お客様を迅速かつ適切にサポートできるようになります」(Surti氏)

しかし、デジタル トランスフォーメーションにはリスクも伴います。クラウド移行を加速させて、リモート ワークを支えるデジタルの機能を拡張すると、組織の攻撃対象領域が拡大しかねません。Coltはシームレスなリモート ユーザー エクスペリエンスを確保しながら、セキュリティ態勢も強化することを求めていました。その要件を満たしていたのが、Zero Trust Exchangeでした。

「優れたユーザー エクスペリエンスと高度なセキュリティを同時に実現できているのは、Zscalerの成果と言えるでしょう。クラウド ネイティブのZscalerプラットフォームは、従業員がどこで働いていても、またどんなデバイスを使用していても、安全な環境を確保します」(Surti氏)

従来のセキュリティ ソリューションのギャップを解消

Zero Trust Exchangeの一部であるZscaler Internet Access (ZIA)を展開したことで、Coltはゼロトラスト ジャーニーに向けた重要な一歩を踏み出しました。その結果、老朽化したプロキシ ソリューションを廃止するとともに、世界最大のインライン セキュリティ クラウドを活用して、インターネットとSaaSアプリケーションへの安全な直接接続が可能になりました。

プロキシ アプライアンスには、安全なアウトバウンド接続のサポートに関して限界があります。キャパシティーと拡張性の問題により、暗号化されたトラフィックの完全な検査が難しくなり、マルウェアの死角が生まれるのです。Zscalerは、こうした従来のソリューションに内在するギャップを解消します。

Zero Trust Exchangeにより、Coltは暗号化されたすべてのトラフィックを大規模に検査し、脅威やデータ流出をリアルタイムで阻止できるようになりました。Zscalerはエンド ユーザーにできるだけ近いクラウド経由でセキュリティを提供することで、インターネット トラフィックを離れた場所にあるデータ センターにバックホールする必要性をなくし、ネットワークのボトルネックを減らします。

Coltの従業員はどこからでもインターネットに直接接続できるようになり、接続と生産性が向上しました。Surti氏は、こうしたアクセスが包括的なゼロトラスト セキュリティによって支えられているという安心感を高く評価しています。

「Zscalerプラットフォームのおかげで、当社のセキュリティ部門は従業員が生産性を損なうことなく、安全に業務を遂行できると確信しています」(Surti氏)

より迅速にセキュリティ態勢を強化

これまでZscalerと協力して顧客のZero Trust Exchangeの導入を支援してきたColtは、自社での展開もスムーズに進むと考えていました。現在Zscalerの顧客となったSurti氏は、同社が第1段階の実装を予想以上に迅速かつ容易に終えられたことに今も驚いています。

Coltは最初の段階で、5,000人のユーザーをZero Trust Exchangeに完全移行し、12週間以内にアウトバウンド接続を保護しました。従来のプロセスと比較して、Surti氏は次のように振り返ります。「これまで使用していたプロキシ ソリューションでは、設計から展開までに約18か月かかりましたが、Zscalerの展開はわずか3か月で完了しました。展開速度は83%も短縮され、セキュリティ態勢も大幅に向上しました。これこそが、Zscalerプラットフォームの真価といえます」

Zero Trust Exchangeは、クラウド サービス プロバイダーのエコシステム全体でシームレスに機能するように事前に統合されています。そのため、ColtはMicrosoft SharePointやAzure ADのような重要なクラウドベースのソリューションを最小限の管理作業で組み込むことができます。この利便性は、ゼロトラストのさらなる展開を円滑に進める土台となります。

変化と成長に柔軟に対応するZscalerの拡張性

Surti氏は、デジタル トランスフォーメーションは一度で完結するものではなく、継続的な取り組みとして進める必要があると考えています。M&Aや大幅な人員拡大といった組織の節目では通常、セキュリティ アーキテクチャーの迅速な調整と更新が求められます。従来のセキュリティ インフラを引き続き利用している組織にとっては、こうしたソリューションに対応するために多くの時間と資金を要する場合があります。

Zscalerのクラウドネイティブ プラットフォームは比類のない拡張性を提供し、手動による介入を必要とせずに組織が変化するニーズにシームレスに適応できるようサポートします。Zero Trust Exchangeは、増加するトラフィックとユーザーに自動的に対応するため、組織はゼロトラスト セキュリティを維持しながら進化する状況に即応できます。

「Zero Trust Exchangeの拡張性により、Coltは事業の変化や拡大に柔軟に対応できます。また、セキュリティ部門は多数のバックエンド システムに対して手動で変更を加える必要もありません。Zscalerによって効率的かつスピーディーに変革を進められるようになり、セキュリティ管理プロセスも格段に改善しました」(Surti氏)

リモート ワーク環境を改善し、安全性を向上

Zscalerは、セキュリティに加えてColtの従業員のエクスペリエンスも改善しました。以前は、ユーザーがインターネットやSaaSアプリケーションにアクセスするたびに同社のセキュリティ アプライアンスが大量の通知を表示するため、操作が煩雑になっていました。

「オンラインに接続しようとしている従業員にとっての最優先事項は、すぐに業務を始めることです。人はとにかく先に進もうとして、エラー メッセージが出ないことを祈りながら、どんなプロンプトにも「はい」をクリックしてしまいます。これでは、脅威から最適に保護されるとは思えませんし、従業員の日々の仕事も楽になりません」(Surti氏)

インターネットに安全に直接接続できるようになり、従業員は繰り返される確認メッセージやエラー メッセージに対処する必要がなくなりました。Zscalerは、オンライン業務のプロセスを合理化するとともに、Coltのセキュリティ態勢も強化しています。Zscalerはある3か月間だけでもColtの67億件のトランザクションを処理し、1億件以上のポリシー違反を防止し、47万6,000件以上のセキュリティ脅威をブロックしました。

また、ITサポートへのチケット数も大幅に減少しました。Surti氏は、この結果こそがZscalerによってColtの従業員エクスペリエンスが向上した証だと評価しています。「ITにおける成功とは、ユーザーが満足していることです。Zscalerプラットフォームは非常に直感的で使いやすいため、サポートへのリクエストが激減しました」(Surti氏)

プライベート アプリケーションを保護

Coltはすでに、ゼロトラスト ジャーニーの次のステップに向けて積極的に計画を立てています。同社は、従来のVPNアプライアンスを廃止し、Zscaler Private Access (ZPA)を展開することで、プライベート アプリケーションへの高速かつシームレスなゼロトラスト アクセスを可能にする予定です。

Zscalerは、プライベート アプリケーションをZero Trust Exchangeの背後に隠し、パブリック インターネットからアクセスできないようにします。また、ユーザーはネットワークではなく、必要なプライベート アプリケーションにのみ直接接続されます。この仕組みにより、攻撃対象領域が縮小され、脅威が水平方向に拡散するリスクが抑えられます。さらに、Zscalerはインバウンド接続が確立される前にユーザーのアイデンティティー、デバイスのセキュリティ態勢、コンテキストを検証します。そして、インライン トラフィック検査を行い、アクセス制御ポリシーを施行し、Web攻撃を積極的に防止します。

「Zscalerプラットフォームは、VPNに伴うリスクを排除しつつ、Coltのリモート ユーザー エクスペリエンスも改善します。Zscalerを導入したことで、プライベート アプリケーションやデータへのアクセスをより動的かつきめ細かく管理できるようになり、従業員を安全に接続させるプロセスも簡素化されました」(Surti氏)

ゼロトラストの実現を目指す組織を強力にサポート

ZscalerとColtは10年以上にわたり協業関係を築いてきたため、Zscalerの導入は同社にとって自然な流れでした。この長年のパートナーシップによって、ColtはZero Trust Exchangeについて深い理解を得ると同時に、自社のゼロトラスト ジャーニーを慎重に計画する時間を確保できました。

両社の関係が発展した現在、Surti氏は、ColtがZscalerの顧客となることで、ゼロトラストを目指す組織をより強力にサポートできる存在になったと考えています。「Zscalerの顧客としての経験が、これまでのパートナー関係をさらに高いレベルへと引き上げました。また、顧客という立場から、Zscalerプラットフォームを市場展開の視点でより深く理解できるようになりました」(Surti氏)

この新たな視点をColtの顧客と共有できることに期待を寄せるSurti氏は、次のように話します。「私たちはもはや、サードパーティー パートナーとして優れたソリューションを提案するだけの立場ではありません。私たちはお客様に、Zscalerプラットフォームこそが市場で最も信頼性が高く、効果的なクラウド セキュリティ サービスを提供していると伝えています。これは私たち自身の実体験に基づく言葉なのです」