Probe CX の概要
カスタマー エクスペリエンスとビジネス プロセスを専門とする、オーストラリア最大のアウトソーシング業者
業界:サービス
本社:オーストラリア、ビクトリア州、メルボルン
Size:32のサービス拠点に19,000人の従業員

100%
VPNの削減率
81億
1四半期に処理されるトランザクションの数
310万
3か月でブロックされた脅威の数
課題
従来のセキュリティ アーキテクチャーでは、従業員の急増やクラウドファーストのアプローチの進化に合わせた拡張が不可能
従来のVPNでは、マイクロセグメント化されたアクセス制御ポリシーに対応できないため、プライベート アプリケーションのリスクが増加
ユーザー エクスペリエンスとアプリケーションのパフォーマンスを十分に可視化できないため、問題を軽減する作業が複雑化し、時間も消費
採用したアプローチ
- インターネットとSaaSアプリケーションへの安全な直接接続:トラフィックをインラインで検査し、バックホールの必要性を排除
- VPNからゼロトラスト アクセスへの移行:プライベート アプリケーションへのアクセスを保護することで、知的財産と重要なデータの安全性を強化
- 高度なユーザー エクスペリエンス機能の活用:問題解決を加速させて、シームレスなリモート ワーク エクスペリエンスを実現
成果
ゼロトラストの原則に基づいた場所を選ばない柔軟な働き方の確保:5か国の7,600人のユーザーに提供
1四半期に約285TBのトラフィック処理:一貫したセキュリティ ポリシーを施行し、攻撃対象領域を最小化
マルチテナント プラットフォームによるセキュリティ管理の簡素化:低いTCOでゼロトラスト セキュリティを提供
事例の詳細
急成長を支える顧客データの保護
「私たちはデジタル主導のカスタマー エクスペリエンスを創出するために革新を続けていますが、その中で特に重視しているのが顧客データの保護です。お客様に迅速かつ柔軟なサービスを提供するとともに、オーストラリアの主要企業に対して確かなセキュリティを保証する必要があります」とProbe CXで最高技術責任者を務めるRohan Khanna氏は話します。
Probeは、最初のクラウド移行をきっかけにゼロトラスト戦略を採用し、有機的な成長と買収を通じてこの戦略を進化させ続けています。同社は6年間で従業員数を1,200人から19,000人へと拡大し、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピン、インド、米国の合計32か所の拠点で事業を展開しています。
「ゼロトラスト アクセスを採用した背景には、ハイブリッド ワークの導入がありました。また、最近の買収に伴い、従業員がどこからでも安全かつ一貫してアプリケーションにアクセスできる仕組みも必要でした」(Khanna氏)
課題となったのは、Probe CXの各事業体や拠点がインターネットとオンプレミスのプライベート アプリケーションにアクセスするために従来型のVPNを使用していたことでした。クラウド移行が進み、リモート ワークが標準化するにつれてVPNの使用が急増した同社では、フィッシングやランサムウェア攻撃も同時に増加していました。さらに、100社以上の顧客がVPNを使用している状況において、ネットワークを手動でセグメント化する作業は非効率的で膨大な労力が求められました。Probeの顧客のデジタル資産、知的財産、個人データを保護するための一貫したプロセスには、より堅牢なシステムが必要でした。
さらに状況を複雑化させたのは、Probe CXの各事業体が異なるVPN製品を使用していたことでした。そのため、セキュリティ部門は一元的な管理や監視ができず、全社的なセキュリティ ポリシーの適用が難しい状況でした。加えて、リモート アクセス ポリシーが顧客のコンプライアンス要件やニーズではなく、物理的な拠点に関連付けられていたため、セキュリティ部門は、顧客のトラフィックを適切にセグメント化するために、制御を手動で微調整する必要がありました。
クラウド ネイティブ ゼロトラスト プラットフォームの導入を検討
Probe CXは大半のアプリケーションをクラウドに移行したため、離れた場所にあるデータ センターにトラフィックをバックホールすることなく、どこからでも高速かつ安全にアプリケーションにアクセスできる環境をハイブリッド ワーカーに提供したいと考えていました。同社がゼロトラスト ソリューションを評価する中でとくに重要視したのが、クラウド ネイティブ プラットフォームであること、セキュリティ環境を簡素化すること、既存のデジタル エコシステムと統合できることの3点でした。
「私たちは費用対効果を重視していましたが、それ以上に企業アーキテクチャーの目標達成を支え、セキュリティ対策を強化できる成熟したゼロトラスト プラットフォームが必要でした」(Khanna氏)
従業員数の増加に対応できるアプリケーションへの高速かつ安全なアクセス
「Zscalerは私たちが求める製品の機能と成熟度を備えていることがわかりました。Zscalerは本質的に、あらゆる規模の組織に合わせて拡張できるように構築されており、社内の既存のテクノロジーと相互運用および統合する能力も非常に優れているため、大きなメリットとなりました」(Khanna氏)
Zscaler Zero Trust Exchangeは、あらゆる場所のあらゆるネットワーク上のユーザー、ワークロード、IoT/OT、B2Bパートナーを接続させ、そのセキュリティを確保するクラウド ネイティブ プラットフォームです。ユーザーやエンティティーにまでネットワークを拡張するのではなく、アクセス先のアプリに直接接続させます。
Probe CXはゼロトラスト戦略を推進するにあたり、まずZscaler Internet Access (ZIA)を展開し、従業員に安全かつ高速なインターネットとSaaSアクセスを提供しました。
買収によって事業を拡大した同社は、さらに多くのプライベート アプリケーションをクラウドに移行しました。そして、ゼロトラスト ネットワーク アクセスを確保するためにZscaler Private Access (ZPA)も展開しました。ZPAは従来のVPNを使用する手間とリスクを排除し、Probe CXの従業員にプライベート アプリへの最速かつ最も安全なアクセスを提供します。
「Zscalerを導入したことで、VPNの完全廃止を目指す道筋が見えてきました。生産性においても、ユーザーがシステムにログインするまでの時間が大幅に短縮されました」(Khanna氏)
Zero Trust Exchangeは最初の3か月で、285TBのトラフィックから、暗号化されたトラフィックに潜む脅威を含めて310万件以上の脅威を検出、ブロックしました。
従業員のデジタル エクスペリエンスを向上
また、Probe CXは、従業員があらゆる場所から仕事をする際のデジタル エクスペリエンスを可視化したいと考え、Zscaler Digital Experience (ZDX)を展開しました。
ZDXは、すべてのユーザー、アプリケーション、部門、拠点のデジタル エクスペリエンスを予防的に監視し、詳細なメトリクスを提供します。そのため、IT部門はアプリケーション、ネットワーク、デバイスの問題を迅速に解決できます。Zero Trust Exchangeを活用することで、同じエージェントでデジタル エクスペリエンス モニタリング機能を追加できるため、別のポイント製品を導入して管理する必要がなくなります。
Probe CXは将来を見据え、Zscaler Data Protectionなどの他のZero Trust Exchange機能も簡単に追加できます。これにより、あらゆる場所の機密データをクラウドで保護することが可能になります。
セキュリティ エコシステムを簡素化
Probe CXはZero Trust Exchangeを導入し、セキュリティ態勢を強化するとともに、ゼロトラスト セキュリティ エコシステムの簡素化を進めました。VPNを完全に廃止し、データ センターのファイアウォールを削減することでリスクを最小化しながらITリソースを有効活用しています。また、IT部門はより少ない労力で、アプリケーションやエンティティーのゼロトラスト ポリシーを包括的に定義、管理、施行できるようになりました。
「Zscalerを導入したことで社内のセキュリティ ポリシーとルールが大幅に簡素化され、さまざまな場所で働く従業員を効果的に保護できるようになりました。その結果、より強固なセキュリティ態勢が実現し、競争優位性が一段と高まりました」(Khanna氏)
Zero Trust Exchangeはフレームワークとして同社の他のテクノロジー パートナーと統合され、エンドツーエンドのゼロトラスト ソリューションをサポートします。「統合されたデジタル ゼロトラスト エコシステムは全社的な連携を可能にし、サイロ化を防ぎ、より大きな価値を提供します」(Khanna氏)
Zscalerの統合には、シングル サインオン(SSO)と多要素認証(MFA)に対応するOkta、最適化された安全な接続を提供するVMware SD-WAN、セキュリティ情報とイベント管理(SIEM)および拡張型の検知と対応(XDR)を提供するRapid7が含まれます。
ゼロトラストで経済的価値を創出
Khanna氏によると、Zero Trust Exchangeへの移行は明確な経済的価値をもたらしました。
「ゼロトラストのビジネス ケースを検討した当初は、コストが30%ほど増加すると予想していました。しかし実際は、IT業務の効率化やセキュリティの簡素化、機会損失の削減などのメリットにより、総所有コスト(TCO)が以前のソリューションを下回ることがわかりました」(Khanna氏)
合併と買収を加速させるゼロトラスト
Probe CXは買収を通じて成長を続けており、最近ではAIと自動化に特化した企業を買収し、カスタマー エクスペリエンスとビジネス プロセスのアウトソーシング サービスを強化しました。M&Aの成功は、相乗効果がどれだけ早く発揮されるかにかかっています。Probe CXは、Zero Trust Exchangeを相乗効果の強力な推進力であり、価値実現までの時間を短縮する統合ツールキットの中核要素と捉えています。このソリューションにより、統合作業を数か月や数年から数週間や数日に短縮できています。
「Probe CXの事業の大部分を占めているのが合併と買収です。そのため、自社の成長に合わせてアーキテクチャーとセキュリティ フレームワークを進化させる必要があります。Zscalerの最大のメリットは、新たに統合する事業体にアプリケーションへの安全なアクセスを提供できることです」(Khanna氏)
製品